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【5月8日開催】第5回 石井・石橋記念講座(拡張知能医学)公開セミナー「CKDへの挑戦:Nrf2活性化剤の開発を通じて」

2025年5月8日(木)18:00-19:30 CRIK信濃町コミュニティスペースにて
慶應義塾大学医学部 石井・石橋記念講座(拡張知能医学)主催 公開セミナーを開催します。
事前登録不要でどなたでも無料で参加いただけますので、ぜひこの機会にお誘い合わせの上CRIK信濃町にお越しください。

2025年度 第1回石井・石橋記念講座(拡張知能医学)公開セミナーのご案内
(※ポスターは通算で計上しておりますので第5回となっております)
日時:5月8日(木)18:00-19:30
場所:信濃町キャンパス2号館9階
CRIK信濃町コミュニティスペース(現地開催のみ・事前登録不要)

講師:神田 洋紀先生 (石井・石橋記念講座(拡張知能医学)特任講師)

演題: CKDへの挑戦:Nrf2活性化剤の開発を通じて

要旨:CKDは複雑な病態であり、その進展には酸化ストレスが重要な役割を果たし、生命予後とも強く関連しています。本講演では、抗酸化作用をはじめとする多彩な機能を持つ転写因子Nrf2の生物学的意義と、Nrf2活性化剤「バルドキソロンメチル」の開発過程を、いくつかの挑戦を交えながらご紹介します。
海外Phase 3試験の中止という挫折を経て、日本で再始動した開発では、イヌリンクリアランス法を用いた実測GFRにおいて腎機能の改善を初めて示し、eGFR 30%低下を指標とするサロゲートエンドポイントを設定するなど、国内外の連携協力を通じてCKD治療薬開発に新たな展望を切り拓いてきました。
これらの経験を通して、腎領域における開発の難しさと可能性を明らかにしつつ、特にサロゲートエンドポイントの設定において直面してきた課題と、その妥当性を踏まえた今後の展望について考察します。あわせて、腎領域に特化し、診療ガイドラインを提示するKDIGO、そのエビデンスを創出するCKD Prognosis Consortium、さらに、それらを治療薬開発や規制に活かすNKF-FDA-EMAの貢献についてもご紹介します。
最後に、Nrf2活性化剤が他疾患で実用化された事例も紹介し、今後の臨床研究における新たな視点を提供できればと思います。

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